【声劇ショート企画】紅花お鏡

▼作者

Danzig様

▼登場人物

・お鏡

▼シナリオスタート

賭場の雑踏

丁半博打で一人の若い娘が一人負けしている。

お鏡:ちょいとお待ちよ
   その目のどこが丁(ちょう)なのさ

(一瞬静まる場内。)

(男が出目の説明をする)

お鏡:おや、あんた達にはこれが2-6(ニロク)の丁に見えるのかい?
   可笑しいねぇ
   でもさ、
   これを、こうすると・・・

(サイコロを動かし出目を変えるお鏡)

お鏡:ほら、5-2(グニ)の半(はん)になるだろ?
   だからさ、今の勝負
   この娘さんの勝ちってわけさ

(緊張が走る賭場、いらだつ男たち)

お鏡:がたがた騒ぐんじゃないよ!

(娘に掛け金をすお鏡)

お鏡:お前さんは、これを持ってお帰り

(お鏡にお辞儀をして帰ろうとする娘)

(娘を止めようとする男)

お鏡:騒ぐなって言ってるだろう、三下!(さんした!)
   賭場(とば)が寄ってたかって一人の娘をカモろうたぁ、どういう了見(りょうけん)だい
   まぁ、誰が誰をどうしようと、私の知ったこっちゃないが・・・
   いかさまは気に入らないねぇ
   壺振(つぼふ)りってのはねぇ、腕で勝負するもんさ
   変なサイコロ使わなきゃ勝てないなら、博徒(ばくと)なんて辞めちまいな!

(苛立ちが高まる賭場)

(今にも飛びかかろうとする男もいる)

お鏡:おっと、
   ここでドスを抜くのも悪くはないが
   汚い地で賭場(とば)を汚したくはないからねぇ
   どうだい、あんた達も博徒(ばくと)の端(はし)くれなら
   この私とサイコロで勝負してみるかい?
   さぁ、勝負するのはあんたかい、
   それともあんたかい
   どんな勝負だろうが
   このお鏡(きょう)さんが買ってやるよ!

声劇ショート企画作品の視聴はこちらから☆

コメント